会社に勤めている場合、住民税は給与天引き(チェックオフ)されたうえで、会社が納付してくれるため自分で手続きをすることはほとんどありませんが、転職する場合には気をつけておく必要があります。
実際に、転職経験者の声として
転職後、少し経ってから住民税の請求が来てびっくりした。
しかも、請求額が高くて支払いに困った。。。
転職後てっきり「給与から天引きされている」
と思っていたけど、実際は違った。
住民税の一括請求が来て、お金を工面するのに苦労した。。。
という声は少なくありません。
著者である私自身も転職経験者ですが、最初の転職時に後から「住民税」の一括請求が来て、慌てた経験があります。
そのため今回記事では退職後の住民税の取り扱いについて解説していますので、転職(退職)を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 退職後の住民税の納付方法がわかります!
- 退職後に住民税の一括請求が来た場合の対処方法がわかります!
退職する時期や退職する会社によっては、
住民税を自分で納付しなければなりません。
住民税の取り扱いを知らないと、
後から住民税の一括請求が来た時に、
苦労することもありますので、
ぜひ参考にしてみてください!
住民税とは、都道府県または市町村に住所がある個人に対して課せられる税金です。
そのため住民税には「都道府県民税」と「区市町村税」の2種類があり、これらを合わせて個人住民税と呼ばれています。
また住民税は、「均等割」と「所得割」の2つで構成されています。
均等割とは定額で通常5,000円(区市町村民税3,500円、都道府県民税1,500円)であり、課税対象者に対して一律で均等に課税される税金です。
一方で所得割とは、前年の所得金額に応じて課税されるものであり、各個人の所得に対して10%(区市町村6%+都道府県民税4%)が課税される仕組みとなります。
住民税の納付方法
住民税の納付方法には「普通徴収」と「特別徴収」の2種類があります。
普通徴収
普通徴収とは、自治体が納税義務者である個人に対して、納税通知書を送ることによって税金を徴収する方法です。
主に個人事業主の場合は毎年3月15日までに確定申告し、自治体はこれに基づいて前年の所得金額から税額を確定し、納税通知書を個人に対して送付します
なお納税方法は「一括」または「分割」を選択でき、一括の場合は第一期(6月)に、分割の場合は4期に分け、6月、8月、10月、1月にそれぞれ納付することができます。
最近、自治体によってはクレジットカードで納付できる場合もあります。
ポイント
「普通徴収」は自分で住民税を払う方法となります!
特別徴収
特別徴収とは、納税義務者である個人ではなく、主に納税義務者である個人が勤める会社が代わりに納める方法です。
会社員の場合、会社から支払われる毎月の給与から住民税が天引きされることで、天引きした分を代わりに会社が自治体へ納税する仕組みとなっています。
1年間に支払う住民税を12分割したものが毎月給与から控除され、まとめて納税されています。
ポイント
「特別徴収」は自分の代わりに会社が住民税を払う方法となります!(給与天引き)
退職時期による納付方法
退職後の住民税は、退職時期や退職後に再就職するかどうかで、支払方法が異なります。
概ね以下の3パターンとなりますので、詳しく解説していきます。
3パターン
- 1月1日~5月31日に退職する場合
- 6月1日~12月31日に退職する場合
- 退職後すぐに再就職する場合
1月1日~5月31日に退職する場合
1月1日から5月31日までに退職した場合は、会社が納付手続きを行うことになるため、5月までの住民税が退職月の給与や退職金から一括徴収されます。
なお一括徴収できない場合は普通徴収となり、自分で納付書により自治体に支払います。
6月1日~12月31日に退職する方
6月1日から12月31日までに退職した場合は、退職月までの住民税は給与から天引きされます。
一方、退職月の翌月以降の住民税は普通徴収に切り替わるため、自分で納付書により自治体へ支払います。
なお勤務先にもよりますが、翌年5月までの住民税を一括徴収してもらえる場合もあるため、一括徴収を希望する場合は、退職前に勤務先に申し出てみることをお勧めします。
退職後すぐに再就職する方
退職後すぐに再就職する方は、転職先で引き続き特別徴収してもらえます。
退職前の職場で「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」を記入してもらい、新しい職場に提出することで、特別徴収を継続できます。
再就職までの期間が空いてしまう場合は、転職先で特別徴収を続けることができません。この場合は一旦普通徴収になるため、納付書で支払いましょう。
普通徴収される住民税の納付方法
納付書が届いたら期限を確認し、指定された方法で住民税を納めましょう。
納付方法は複数あり、指定金融機関の窓口での支払い以外にも、ペイジーやインターネットバンキング、ATMなどで支払える場合があるので、自分にとって納めやすい方法で、期限までに納めましょう。
なお、住民税をクレジットカードで支払える自治体もあり、住民税はそれなりの金額にもなりますので、ポイントを貯めるためにもクレジットカード払いを検討してみるのも良いでしょう。
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