【働き方×家族】

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子供が生まれる時に知っておきたいポイント

さて、ここまでは夫婦2人のみの生活でしたが、ここからは妊娠した時、また子供が生まれた時に知っておきたいポイントについて触れていきます。なお女性メインの話とはなりますが、妊娠や出産を控える女性の方は、精神・身体ともに非常に不安定な時期でもあり、男性の方は大事な人を支えるという視点で、ぜひご確認ください。

妊娠が判明したときのポイント

まず最初に子供を授かった時、つまり妊娠が判明した時のポイントについて解説していきます。ポイントは大きく分けて2点あり、それは妊娠した方の「労働時間」と「収入」となります。

【労働時間について】

まずは妊娠が判明した段階で、母体と幼児を守ることを最優先に考え、妊娠されている方の身体的・精神的負担は減らすことを考えていきましょう。
この点について、働いている環境にもよりますが、主に会社員やパート・派遣社員として会社に雇用されている方については、以下のとおり労働時間についても制限されています。

  1. 時間外労働・休日労働の制限
    ⇒ 災害や公務のための時間外労働・休日労働はもちろんのこと、36協定における時間外労働・休日労働を禁止するものとなります。
  2. 深夜業の制限 
    ⇒ 原則午後10時から翌朝5時までの深夜業を禁止するものとなります。
  3. 変形労働時間制における労働時間の制限 
    ⇒ 変形労働時間制というのは、週平均40時間を守ることができれば、一定の期間内において週40時間または1日8時間の法定労働時間を超えて、従業員を労働させることができる制度となりますが、
    これが原則、週40時間かつ1日8時間までの労働に制限されることとなります。(※変形労働時間制が採用されているかは、勤務先の就業規則を事前に確認しておくと良いでしょう
  4. 産前休業 
    ⇒ 産前6週間(出産予定日の6週間前となりますが、仮に出産予定日より遅れて出産した場合は遅れた期間も産前休業に含まれます)は就業を禁止するものとなります。
  5. 産後休業
    ⇒ 産後8週間は就業を禁するものとなります。(産後6週間を経過した場合については、医師に支障がないと認られば就業復帰も可能です)

上記の①~④については、法律上強制的に制限されるものではなく、あくまで妊娠されている方の請求が必要となります(請求した段階で会社は守らなくてはいけない)ので注意しましょう。逆に請求しなければ、理論上は出産直前まで時間外労働などが可能となりますが、あまり現実的ではない気もします。一方で労働時間を制限したり、産前休業をした場合については、その分の賃金までは法律上保障されていないため、その期間の収入は減ることとなりますので、その辺も視野に入れながら労働時間の変更を検討していくと良いでしょう。また産後休業については強制的に就業が禁止されています。
なお、産前産後休業については、妊娠されている方ご本人が健康保険に加入していれば「出産手当金」が支給され、収入の約60%が保障されることとなりますので、事前に確認のうえ支給申請手続きを取っておくと良いでしょう。

【収入についてのポイント】

母体と幼児を守ることが最優先となれば、働くことについても一定の制限が出てくることでしょう。基本的に働かない者は賃金を受け取れない「ノーペイ・ノーワークの原則」からすれば、働けなくなる分収入が減ることとなります。では減収となった場合はどのような対処法があるのか?以下のとおりその手順をまとめてみました。

  1. まず自分自身(妊娠している方)が健康保険・厚生年金保険に加入しているか確認しましょう。
  2. 健康保険に加入している場合は、健康保険による「出産手当金」を請求できるので、勤務先に産前休業の申し入れを行う際に「出産手当金」についての請求方法も確認しておきましょう。
  3. 出産手当金については収入の約60%の保障となるため、勤務先の就業規則を確認したうえで、勤務先からそれ以上の手当がないか確認しておくと良いでしょう。
  4. もし出産手当金以外の手当がなく、保障が十分でない場合は産前休業ではなく「年次有給休暇」の取得(収入の100%保障)を検討してみましょう。
    (※年次有給休暇取得の場合は、賃金が受け取れることとなるため、「出産手当金」は受け取れなくなるので注意ください)
    (※産前休業の取得後の場合は、年次有給休暇に振り替えられないケースもあるので事前に勤務先に確認しておきましょう)

上記の出産手当金については、あくまでも妊娠している方自身が健康保険に加入していることが条件であり、健康保険における被扶養者や国民健康保険の加入者には保障がないので注意が必要です。

また忘れがちなのが、産前休業中の社会保険料です。当然に休業中は収入が減るため保険料の負担も痛手となりますが、産前産後期間中は以下のとおり保険料免除の適用があるので、事前に確認しておくと良いでしょう。
なお、これらの保険料免除については実際には保険料負担がないものの、保険料納付済期間とみなされ年金受給額にもきちんと反映されます。

  1. 健康保険に加入している場合、産前産後休業を開始した日の属する月から休業を終了した日の翌日が属する月の前月までの期間、保険料が免除されます。
  2. 厚生保険保険に加入している場合、産前産後休業を開始した日の属する月から休業を終了した日の翌日が属する月の前月までの期間、保険料が免除されます。
  3. 国民年金の第1号被保険者に該当するもの(自分で国民年金保険料を負担しているもの)は、出産予定日の属する月の前月から出産予定月の翌々月までの期間(4か月間)、保険料が免除されます。

なお国民健康保険については、保険料負担は世帯合算となり個々への保険料免除適用はありませんが、産前産後休業に伴う減収があれば次年度の保険料も減る可能性があるので、確認しておくと良いでしょう。

出産時のポイント

出産とは新しい命の誕生でもあり、新しい家族ができる瞬間でもあります。生まれた子供が今後どのように育っていくか非常に楽しみでもありますよね。ここでは出産した時のポイントについて確認していきます。
なお出産時においては、当然のことながら女性は身動きが取れませんので、男性の方のサポートが必要となります。男性の方はぜひ確認してみてください。

【出産育児一時金・家族出産育児一時金について】

「出産育児一時金」とは出産している方自身が健康保険に加入している場合に支給される一時金であり、「家族出産育児一時金」とは出産している方が健康保険における被扶養者の場合に支給される一時金となります。また健康保険に加入しておらず、国民健康保険に加入している方でも同様に支給されます。
支給額はすべての加入者に同じで、出生時1人につき420,000円が支給されます。(※産科医療補償制度に加入していない医療機関等で出産した場合は404,000円となりますので、不明な場合は医療機関に確認しておくと良いでしょう)

また支給方法については以下の3パターンあります。

  1. 直接支払制度
    ⇒書類手続きは病院とだけでOK。出産費用も立替不要です。(差額分のみ病院へ支払う) 
  2. 受取代理制度
    ⇒基本は直接支払制度と同じですが、書類手続きが保険者(健康保険組合…etc)にも必要となります。
  3. 産後申請手続き
    ⇒出産費用は全額立替が必要となり、後日申請したうえで一時金の支給を受けることとなります。

出産費用については健康保険や国民健康保険の適用対象外であり、そのため費用が高額となることから、「直接支払制度」「受取代理制度」を上手く活用して、手間も費用もかけずに効率良く、ストレスのかからない方法でやるのが一番です。現在は直接支払制度を利用している医療機関も多くあり、今では医療機関から案内されるのが一般的ではありますが、心配であれば定期検診の時も含めて予め確認しておくと良いでしょう。

【出産方法と保険適用について】

出産方法については、主に大きく分けると正常分娩と異常分娩とがあります。正常分娩とは、自然に陣痛が始まって、妊娠満37週以降~満42週未満の間に、順調に経膣分娩が進んで、正常な回旋(前方後頭位)の頭位で赤ちゃんが生まれてくることを指します。(いわゆる自然分娩とも言います)
一方、異常分娩とは正常分娩以外の総称を言い、例えば「帝王切開」や「吸引分娩・鉗子(かんし)分娩」などの器械分娩、また早産分娩、骨盤位分娩などが含まれます。
もちろん異常分娩の場合、事前に決まっているケースもあれば、出産中に突然決まるケースありますが、大切なポイントしては「異常分娩の場合、健康保険(国民健康保険)の適用を受ける可能性がある」ということです。
また民間の医療保険に加入している場合は、その加入内容によっても異なりますが、異常分娩の場合に入院給付金や手術給付金が支給されるケースもあります。
以下のポイントについては、出産に立ち向かう女性をフォローするという意味で、男性の方が医療機関や保険会社に確認しておくのが良いでしょう。

  1. 自然分娩か異常分娩なのか医療機関に確認しておきましょう。
    ※事前にわかる場合(帝王切開…etc)は予め確認しておくのがベターです
    ※出産中に突如決まった場合は、出産後に確認することでも問題ありません
  2. 異常分娩の場合、健康保険(国民健康保険)の適用を受けられるのか医療機関に確認しておきましょう。
    ※万一忘れてしまった場合は、病院からもらう領収書でも確認できます
  3. 保険適用となった場合、自己負担額によっては「高額療養費支給申請」を行うことができるので、保険者(健康保険組合…etc)に確認のうえ申請手続きを進めていきましょう。
    ※いくらかお金が戻ってくる可能性があります。
  4. 出産される方が民間の医療保険に加入している場合、さらに保険金が支給される場合があるので、事前に加入保険会社へも確認しておきましょう。
    ※事前に支給されることがわかっている場合は、加入保険会社から請求書類を取り寄せておくのがベターです。

【児童手当について】

無事子供が生まれ、母子ともに健康で一安心といったところですが、最後にもう1つだけ忘れてはいけないポイントがあります。それが児童手当の支給申請です。
児童手当の支給についての注意点は1つだけで、児童手当の支給は「申請をした月の翌月分からスタート」することから、申請が遅れたらその遅れた分は過去に遡って受給することができません。具体的には「子供が生まれた月の同月内」または「子供が生まれた翌日から15日以内」に申請する必要があります。
通常であれば、自分たちの住んでいる市役所に、出生から14日以内に出生届を提出するので、それと同時に児童手当の申請手続きを行うのであれば問題ないのですが、里帰り出産などで出生届を提出する市役所と児童手当の支給申請を行う市役所が異なる場合や、どうしても申請する時間がない場合は、郵送申請も可能なので事前に市役所などへ確認しておくと安心できるでしょう。

子供が出来る時というのは、喜びもある一方で、初めて経験することも多くあります。ただ1つ大事なのは母子ともに健康であることです。また母子を守るという意味では当然に男性のフォロー必要となってきます。ここでは働き方そのものよりも、社会保険制度で何が守られるかをポイントに述べてきましたが、こういった点はぜひ男性にも知ってもらいたいポイントです。

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