【わかりやすい図解説】副業における労働時間の通算~時間外労働時間の計算方法は?~

働き方, 労働問題

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【わかりやすい図解説】
副業における労働時間の通算のポイント
~時間外労働の計算方法は?~

2018年に厚生労働省から副業兼業の促進に関するガイドラインが策定され、副業解禁が注目を浴びるようになりました。日本企業でも徐々に副業を解禁する企業が増えており、今後は副業をしながら働く人も増えていくことでしょう。ただ副業が広まる中で今後様々な問題が発生するも想定され、特に一番重要なのが労働時間の管理であり、働く人も会社を経営する人も、副業における労働時間の通算をしっかりを知っておく必要があります。
簡単に言えば、副業における労時間の通算方法を知っておくことで 、経営者側からすると「従業員の健康管理の問題」や「残業代(割増賃金)の未払問題」を防ぐことができ、働く側からしても「身体や家庭を大事にしながら、きちんと残業代をもらう」ことができるからです。
今回はその副業における労働時間の通算と時間外労働の計算方法について詳しく解説していきたいと思います

時間外労働と割増賃金

1日の労働時間というのは労働基準法によって上限が設定されており「1日8時間,1週間40時間」と決められています。これを法定労働時間と言い、もし法定労働時間を超える場合は労使間で36協定を結んで労働基準監督署に届け出る必要があります。また法定労働時間を超える場合は、時間外労働として会社は割増賃金(残業代)を払う必要が出てきます。

労働時間の通算

労働基準法では「事業所を異にする場合 においても、労働時間に関する規定の適用については通算する」と定められています。なお労働時間というのは、会社ごとではなく事業所(場所)ごとに適用されるため、この労働時間の通算規定というのは、 転勤などによって同一会社内の違う事業所で就労する場合を想定して、転勤前と転勤後の事業所における労働時間を通算するというのが従来のイメージでしたが、会社が違えば当然事業所(場所)も異なるため、副業においてもこの労働時間の通算規定というのは適用されることとなります。

時間外労働時間の計算方法

副業における労働時間の通算方法については、2つの会社で勤務することを前提としているため、簡単に言えば2つの会社での労働時間をきちんと把握したうえで計算すれば良いのですが、問題は法定労働時間を超えて時間外労働(割増賃金)が発生する場合です。その場合どちらの会社が割増賃金を払うのかは非常に重要となってきます。そのポイントについてそ以下のとおりまとめましたので、予め確認しておくと良いでしょう。

手順①:副業開始前に労働契約上の所定労働時間を通算する

副業開始前は2つの会社(A会社とB会社)の所定労働時間を通算します。なお法定労働時間8時間の枠に対して2つの会社が競合するかたちとなるため、その場合は先に労働契約を結んだ会社(A会社)の所定労働時間が優先されます。

手順②:副業開始後は所定外労働時間を計算する

実際に副業をし始めると労働契約上の所定労働時間を超えて仕事をするケースも少なくありませんが、2つの会社(A会社とB会社)の労働契約上の所定労働時間を通算した時間が法定労働時間8時間よりも少ない(例:6時間)場合、残った時間枠(例2時間)を2つの会社が競合することとなり、その場合は先に就労した会社の(所定外)労働時間が優先されます。

実際にどういうことになるのか、具体例を上げて説明していきます。

時間外労働時間の具体例

通算した所定労働時間が8時間の場合

このケースでは以下のとおり、副業開始前における2つの会社での労働契約上の所定労働時間が法定労働時間と同じ8時間の場合を想定しています。労働契約の段階では時間外労働は発生しないため、どちらの会社も割増賃金を支払う必要性はありません。

一方で実際に就労し始めて、所定労働時間を超える(所定外)労働時間が発生するケースも想定されますが、所定労働時間を超えて働かせた場合は、先に就労開始した会社でも、後に就労開始した会社でも割増賃金を支払う必要性が出てきます。

通算した所定労働時間が8時間を超える場合

このケースでは以下のとおり、副業開始前における2つの会社での労働契約上の所定労働時間が法定労働時間の8時間を超える場合を想定しています。この場合は、先に労働契約を結んだ会社の所定労働時間が優先されるため、後に労働契約を結んだ会社において時間外労働が発生=割増賃金を支払う必要性が出てきます。

 

一方で実際に就労し始めて、 先に労働契約を結んだ会社においても所定労働時間を超える(所定外)労働時間が発生した場合は時間外労働となるため、割増賃金を支払う必要性が出てきます。

通算した所定労働時間が8時間未満の場合

このケースでは以下のとおり、副業開始前における二つの会社での労働契約上の所定労働時間が、法定労働時間の8時間に満たない場合を想定しています。労働契約の段階では時間外労働は発生しないためどちらの会社も割増賃金を支払う必要性はありません。

一方で実際に終了し始めると、それぞれの会社で所定労働時間を超える(所定外)労働時間が発生する可能性が出てきます。その場合は法定労働時間8時間に達するまでの(所定外)労働時間は時間外労働とならないため割増賃金も発生しません。逆に8時間を超えた場合は時間外労働となり、割増賃金を支払う必要性が出てきます。

 

なお、法定労働時間8時間に達するまでの時間については、 1日において「先に就労開始した会社の(所定外)労働時間」が優先的に充当されるため、就労開始した会社の順番が異なると、時間外労働の発生すなわち割増賃金を払う会社も異なってきます。

まとめ

さていかがでしたでしょうか?副業における労働時間の通算は、割増賃金という金銭面だけではなく健康管理の面からもきちんと管理していくことが重要です。特に副業については勤務先に申告していないケースも多々ありますが、その場合には会社が労働時間を適切に関することが困難であり、結局のところ働く本人の健康を害したり、本来もらえるべき割増賃金がもらえなかったりとデメリットにもつながっていきます。「時は金なり」ではありませんが、人生を豊かにするためにも時間管理はやはり大切です。

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