就職・転職・退職

退職金もらうときに知っておきたい税金の話

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退職金と言えば、昔は現役を引退する60歳もしくは65歳の時にもらうのが一般的でしたが、今では一生涯同じ会社ではなく、複数回の転職を通じて働く人も多いため、若い段階で転職時に前の会社から退職金を受け取るケースも増えてきました。

勤続年数にもよりますが、退職金はまとまったお金となるため、

新しい仕事が決まるまで、
退職金は当面の生活費に使いたいけど、
税金がかかるって聞いたこともあるし、
実際に自分の手元にどれくらい入ってくるのかしら?

できれば退職金は住宅ローンとか、子供の教育資金に回したいけど、
友達からは「結構税金が引かれて手元にあまり入ってこなかった」
っていう話も聞いたし、自分の場合はどうなるのかな。。。

と、自分の手元に退職金がいくら入ってくるのか?気になる方も多いのではないでしょうか?

今回記事では、退職金と税金の仕組みについて解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 勤続年数によって税金が決まります
  • 一時金か年金かで適用される税が異なります
  • 上手くいけば税金が全くかからず、退職金全額受け取れます

退職金も給与や賞与と同じように「収入」となるため所得税や住民税の課税対象となります。

また2037年までは復興特別所得税も対象となります。

退職金に関する税金の計算式は概ね以下のとおりとなります。

各税金の計算式

  • 所得税
    退職所得 × 税率(所得に応じて5〜45%)- 税額控除額
  • 住民税
    退職所得×10%( 市町村民税6%+道府県民税:4%)
  • 復興特別所得税(2023年まで)
    退職所得 × 2.1%

また、退職金については「一時金」または「年金」として受け取る場合では課税方法が異なり、特に退職金を一時金として受け取る場合は、「分離課税」といって他の所得とは合算されずに税金が計算されるのが特徴です。

加えて、退職金にかかる住民税は退職金を受け取った年に納める現年課税制度となり、給与所得と異なり受け取った翌年に住民税が課税されるわけではないというも特徴です。

「一時金」と「年金」の違い

受取方式一時金の場合年金の場合
所得の種類退職所得雑所得
課税方法申告分離課税
(他の所得と合算しない)
総合課税
(他の所得と合算する)

気を付けておきたい退職時の住民税

退職所得とは?(一時金として受ける場合)

もし退職金を一時金として受け取る場合は、退職金そのものに課税されるわけではなく、「退職所得」に対して課税されることになり、退職所得は以下のように計算されます。

退職所得の計算式

退職所得の金額=(退職金-退職所得控除額)×1/

なお、退職金から控除される一定額のことを「退職所得控除」といい、この控除額は勤続年数に応じて以下のとおり決められています。

退職所得控除と勤続年数

  • 勤続20年以下の場合
    40万円 × 勤続年数(計算結果が80万円に満たない場合は80万円とします)
  • 勤続20年を超える場合
    800万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20年)

    ※勤続年数が1年未満の端数がある場合は、1日であっても1年として計算します

例えば、勤続10年で退職金300万円を一時金としてもらった場合は、

退職所得控除は、40万円 × 10年 = 400万円となるため、

退職300万円 - 退職所得控除400万円 = マイナス100万円

となり、この場合は退職所得はゼロ=所得税や住民税は発生しないため、退職金をそのま受け取ることができます。

なお転職時に退職金をもらう場合は「一時金」としてもらうこととなるため、退職金のうち手元にいくら入ってくるかは、退職金の金額と勤続年数によって決まることになりますので、予めシミュレーションしておくのも良いでしょう。

雑所得とは?(年金として受ける場合)

一方で定年退職として退職金を受ける場合は、年金形式で受け取ることができるケースもあります。

この場合は老齢基礎年金や老齢厚生年金と同様に雑所得とみなされ、収入金額から公的年金等控除額が差し引かれて所得税や住民税が計算されます。

公的年金等控除額は、年金収入によって異なるので、公的年金+退職金(年金)でどれくらいもらえるのか?予めシミュレーションしておくと良いでしょう。

公的年金控除額(65歳未満の場合)

年金収入公的年金控除額
60万円以下所得金額はゼロ(課税なし)
60万円以上130万円未満60万円
130万円以上410万円未満年金収入×25%+27.5万円
410万円以上770万円未満年金収入×15%+68.5万円
770万円以上1000万円未満年金収入×5%+145.5万円
1000万円以上195.5万円

公的年金控除額(65歳未満の場合

年金収入公的年金控除額
110万円以下所得金額はゼロ(課税なし)
110万円以上330万円未満110万円
330万円以上410万円未満年金収入×25%+27.5万円
410万円以上770万円未満年金収入×15%+68.5万円
770万円以上1000万円未満年金収入×5%+148.5万円
1000万円以上195.5万円

定年退職の方は、退職金を年金形式で受け取るケースも多く、年金形式の場合は所定の利率で年金の原資が運用されるため、受取総額は一時金受取よりも高くなる可能性があります。

しかし年金形式で退職金を受け取る場合、老齢基礎年金や老齢厚生年金などと合算されたうえで税金が計算されてしまうため、年金収入によっては税負担も増える可能性もあります。

また、年金による所得が増えると社会保険料も増える場合があるため、場合によっては一時金として受け取るよりも手元に残る金額が少なくなる可能性があるので注意しましょう。

退職所得の受給に関する申告書は必ず提出

転職などで会社から退職金をもらう場合、必ず勤務先から「退職所得の受給に関する申告書(退職所得申告書)」の提出を求められるので、必ず退職時に勤務先に提出しましょう。

もし仮に提出しなかった場合、退職金額の20.42%の所得税及び復興特別所得税が源泉徴収されてしまうので、かなり手元に入っている額が少なくなります。

もちろん確定申告をすれば、払い過ぎた税金は還付されるのですが、手間がかかるということもあるので、できる限り申告書を提出することをお勧めします。

まとめ

退職金については、「一時金」か「年金」かで課税される仕組みが異なりますが、最後の要点だけ整理すると、

要点(ポイント)

  • 退職金を一時金で受け取った場合は、退職金額から退職所得控除を差し引いた金額の2分の1に対して課税される
  • 退職金を年金で受け取った場合は雑所得とみなされて、公的年金と合算した額で課税される
  • 勤務先によっては、退職金を「一時金」か「年金」で選択できる場合は、ご自身の状況に応じて受け取り方を決める
  • 「退職所得の受給に関する申告書」は必ず提出する

のようになります。

退職金をもらうということは、転職であれ定年退職であれ、人生のターニングポイントということでもあります。

そのため退職金の用途は、人それぞれ自分のビジョンによって異なりますが、自分の人生設計をより充実させるためにも、退職金によって自由に使えるお金を知ることは大切でもあります。

より詳しく知りたい方は、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談しているみるのも良いでしょう。

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