社会保険・年金制度

【社労士監修】パート・アルバイトで社会保険に加入したくない場合どうすれば?

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【社労士監修】パート・アルバイトで社会保険に加入したくない場合どうすれば?

パート・アルバイトとして働く方の多くが、配偶者や親の扶養範囲内で働いている人ではないでしょうか?一方で、最近では年金法改正に伴う社会保険の適用拡大が進められており、パート・アルバイトの方も社会保険へ加入する方が増えてきました。
もし社会保険へ加入するとなるとすれば、配偶者や親の扶養範囲から外れることとなるため、個別に保険料の負担することとなります。
もちろん社会保険に加入する場合は様々なメリットもありますが、家庭の事情などによっては勤務先の社会保険に入らずに働きたい方もいると思います。
今回パート・アルバイトの方で社会保険に加入したくない方向けに、年収はいくらまでに抑えればよいのかを、ここできちんと確認しておきましょう。

社会保険の加入条件を確認しよう

同じパート・アルバイトの方でも、全員が社会保険に加入するとは限りません。パートアルバイトの方が社会保険へ加入する場合は、いくつかの条件がありますので、ここで整理しておきましょう。

パート・アルバイトの方が社会保険へ加入する時の条件は、フルタイムで働く一般社員の所定労働時間や所定労働日数と比較して、大きく2パターンとなります。
なお、所定労働時間と所定労働日数をベースとして考えるため、実際の残業時間や休日出勤などは考慮せず、雇用契約書や就業規則に記載されている日数と時間で判断していきます。

①所定労働時間および所定労働日数が
一般社員(フルタイム社員)の4分の3以上の場合

「1週間あたりの労働時間」と「1ヶ月あたりの労働日数」の両方が一般正社員と比べて4分の3以上の場合は、社会保険に加入することとなります。この場合は年収や労働時間に関する条件はありません。

ケーススタディー:一般社員の1週の所定労働時間が40時間で、1月の所定労働日数が20日である場合

  • 1週の所定労働時間40時間×3/4以上=30時間以上
  • 1月の所定労働日数20日×3/4以上=15日以上

となるので、2つの条件を満たせば、社会保険に加入することになります。

②所定労働時間または所定労働日数が
一般社員(フルタイム社員)の4分の3未満の場合

逆に「1週間あたりの労働時間」と「1カ月あたりの労働日数」のどちらかが一般正社員と比べて4分の3未満の場合、社会保険に加入する場合には、さらに5つの条件が必要となります。

5つの条件とは?

以下の5つの条件すべてを満たすと、社会保険に加入することとなります。

条件①:1週間あたりの所定労働時間が20時間以上であること

所定労働時間をベースとして考えるので、雇用契約や就業規則に記載されている労働時間で判断します。
※月や週ごとによって所定労働時間が変動する場合は、平均した時間を所定労働時間とするケースもあります。

条件②:会社に1年以上雇用されることが見込まれること

雇用契約により「雇用期間の定めがない場合」や「雇用期間が1年以上」の場合となります。
※雇用契約が1年未満の場合でも、雇用契約書などに「更新される場合がある」旨が明記されている場合は、1年以上の雇用が見込まれるものと判断されます。

条件③:報酬(月収)が88,000円以上であること

報酬については、賞与はもちろんのこと、残業代や通勤手当・家族手当等は含まれません。あくまでも所定労働時間に対する賃金(基本給)をベースに考えます。

条件④:学生でないこと

原則学生でないことが条件となります。
※夜間や定時制の学生、また休学中の学生については「学生ではない者」として判断されます。

条件⑤:会社の従業員数が501人以上であること

会社の従業員数については、会社に雇用されている従業員全員ではなく、厚生年金保険の加入対象者をベースに考えます。

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社会保険へ加入したくない場合

パート・アルバイトの方で社会保険へ加入したくない場合は、以下の手順どおりに雇用状況を確認していく必要があるので、手順をおって確認してきましょう。

①一般社員(フルタイム社員)の労働時間・労働日数の
4分の3未満であること

社会保険の加入条件にもあるとおり「1週間あたりの所定労働時間」と「1ヶ月あたりの所定労働日数」の両方が一般社員(フルタイム社員)の4分の3以上の場合、社会保険へ加入することになることから、この所定労働時間と所定労働日数の一方が一般社員の4分の3未満であることが必要となります。
※所定労働時間と所定労働日数は雇用契約書や就業規則で定められてものであり、残業時間や休日出勤等は含まれません。

②労働時間または年収が一定未満であること

こちらも社会保険の加入条件で設定されているとおり、社会保険に加入したくない場合は、「所定労働時間は20時間未満であること」または「月収は88,000円(=年収106万円)未満であること」が必要となります。
よく年収106万円のみに注目されていますが、所定労働時間が20時間未満であれば年収が106万円を超えても問題はあまりません。

③会社規模が一定以上であること

現在では従業員数(社会保険の加入対象者)が501人以上である会社が、社会保険加入への条件となっているので、勤務先の従業員も予め確認しておくよ良いでしょう。(500人以下の企業の場合でも労使協定により社会保険加入が合意されている場合は、社会保険へ加入することとなります)
ただし2022年10月からは101人以上、2024年10月からは51人以上と多くの会社が対象となりますので注意しておきましょう。

扶養範囲の「年収130万円の壁」にも注意

社会保険の扶養に入っている人については、仮に社会保険へ加入しなかったとしても、年収130万円の壁を意識する必要があります。
つまり、第一段階として年収106万を超えて社会保険へ加入することとなった場合、この加入することによって配偶者や親の扶養範囲から外れることとなるため、社会保険料(健康保険・厚生年金保険)の負担が生じます。もし社会保険料へ加入しなかったとしても第二段階として年収130万を超えた場合、配偶者や親の扶養範囲から外れるため、国民年金や国民健康保険へ個別に加入し保険料を負担する必要が出てきます。
パート・アルバイトの方で社会保険へ加入したくない場合は「年収106万の壁」と「年収130万の壁」の両方について考える必要があるので、予め確認しておくと良いでしょう。

ケース①:年収が106万円未満の場合

社会保険へは加入せず、そのまま配偶者や親の扶養範囲となります。被扶養者として健康保険に加入でき、また第三号被保険者として国民年金にも加入することとなりますが、社会保険料の負担はありません。

ケース②:年収が106万円以上130万円未満の場合

年収が106万円以上の場合は、他の要件を満たせば社会保険へ加入することになるため、自分自身で健康保険と厚生年金保険へ加入することとなります。この時点で配偶者や親の扶養から外れ、自分自身で社会保険料を負担することとなります。
一方で、社会保険料を負担する分、将来もらえる年金が増えたり、病気やケガ・出産時の休業補償を受けられるといったメリットがあります。
なお、他の要件を満たさない場合は、引き続き配偶者や親の扶養範囲のままとなり、社会保険料の負担はありません。

ケース③:年収が130万円以上の場合

年収が130万円以上となる場合は、配偶者や親の扶養範囲から外れることになります。この場合、勤務先で社会保険に加入しない場合は、自分自身で国民年金(第1号被保険者)と国民健康保険に加入し、保険料も負担しなくてはいけません。また保険料を負担しても将来もらえる年金は増えませんし、病気やケガの時に休業補償もありません。
一方で、勤務先で社会保険に加入している場合は、社会保険料の負担はあるものの、将来もらえる年金が増えたり、病気やケガ時の休業補償が受けられます。

勤務先にもよく相談しておく

パートやアルバイトの場合、年収が130万円以上の場合は扶養を外れるため、勤務先と年収に面において相談されている方は多いと思います。
しかし、今後は年収106万円以上となった場合、社会保険へ加入する可能性があるため、扶養範囲内に収めたいと思っている場合は、年収だけではなく勤務時間や勤務日数(社会保険の加入条件)についても勤務先と予め相談しておくことで、納得のいく働き方ができるのではないでしょうか。

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