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退職手続きガイド【退職届出編】~退職届・退職願はいつまでに出せばいいのか?~

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~社労士監修~
退職手続きガイド【退職届出編】~退職届・退職願はいつまでに出せばいいのか?~

今の会社を辞めたいと思って、いざ退職するとなると、


「どんな手続きが必要なの?」

「いつまでにどんな手続きをすればいいの?」

と迷む方多く、それもそのはずで、日本の転職率は約5%と100人のうち5人程しかおらず、ほとんどの人が転職を経験していないため、退職手続きやそのタイミングについてわからないのが当たり前なのです。(参考資料:「マイナビ ニュースリリース」)

今回記事では、一番退職にやるべき、退職願・退職届の違いや作成方法、提出のタイミングについて、わかりやすく解説していますので、ぜひご参考ください。

【今回の記事でわかること】

「退職届・退職願の違いがわかります!」
「退職届の出すタイミングや作成方法がわかります!」

手順①:「退職願」または「退職届」どちらを出すか決める

まず会社を辞めると決めた時、一番最初に作成するのが「退職願」もしくは「退職届」となります。
なお、「退職願」「退職届」「辞表」は似たような言葉ではありますが、各々意味の違いますので、まずは意味を理解したうえで、どの書類が提出するのかを決めていきます。。

【退職願】会社に対して「退職の意向」を示すための書類
⇒あくまでも「退職したい」という意向を会社に対して申し出るものであり、会社はこれを受け取らないこともできるし、その申し出を却下することもできます。

【退職届】会社に対して「退職するという意思表示」を伝えるための書類
⇒退職の意思表示を一方的に会社に通知するための書類であり、会社の承諾の有無に関わらず、退職が可能となります。

【辞表】経営層が役職を辞める時や、公務員が職を辞する時に届け出る書類
⇒ある一定層の役職者が作成するものであり、会社員の立場では作成しません。

ここでポイントなるのが、「退職願」と「退職届」の使い分けです。

「退職願」というのが「〇月〇日に退職したいと思っているのですがよろしいですか?」と会社にお伺いを立てる手段であるのに対して、「退職届」というのは「もう〇月〇日には退職します」と一方的に会社に通知する手段であるということです。

ちなみにこの使い分けのポイントは「会社を辞める理由(退職理由)」によります。

自己都合退職の場合は、まずは「退職願」から作成することにより、業務の引継ぎや残った有給休暇の取得も考慮したうえで、会社と相談のうえ退職時期を決めていくこととなります。そうすれば会社との円満退職が実現できるので、後々トラブルがなく安心して会社を辞めることができます。

逆に会社都合の場合(倒産や事業所閉鎖、人員削減)は、そもそも円満退職を目指す必要もないので、会社にお伺いを立てる必要もなく「退職届」をいきなり作成しても差し支えないでしょう。

「退職願」を出した方が適切なケース(退職理由)

  • 結婚・離婚
  • 妊娠・出産・育児
  • 介護
  • 健康上の理由(私病)
  • 配偶者の転勤や出向、または転職
  • 自身のキャリアアップ

…etc

「退職届」を出してもが差し支えないケース(退職理由)

  • 会社の経営悪化(倒産や事業所閉鎖)
  • 賃金の未払い
  • 労働条件の相違
  • 健康上の理由(違法的な長時間労働など会社に責めがある場合)
  • 労働環境上の問題(パワハラ、セクハラ、マタハラ、いじめ等)

…etc

なお、最初に「退職願」を会社に提出した場合については、あくまでも退職の意向を申し出たに過ぎないため、会社との打ち合わせのうえ退職の時期が概ね確定できた段階で、改めて「退職届」を出すのが適切であり、後々の会社とのトラブルを回避できることができます。

また会社においても後々の労務トラブル防止という観点から、「退職届」の提出するよう指示があるが一般的なので、退職届は必ず作成しましょう。

手順②:「退職願」または「退職届」を実際に作成する

「退職願」の作成方法

まず「退職願」を作成する場合について、よく書面で作成するのが一般的とも言われておりますが、最近では口頭やメールで伝える方も増えてきています。

ただ口頭の場合だと上司が失念してしまったりとヒューマンエラーが起きやすいので、書面やメールで退職の意向を申し出た後、上司が失念しているようであれば口頭で確認するようにしてみるのが良いでしょう。

【退職願 作成のポイント】
1.手紙の場合「宛名は社長名」、メールの場合「宛名は上司名」としましょう。
2.退職理由については、手紙の場合「一身上の都合」とし、メールの場合は簡潔に伝えるのがベターです。
3.退職日については、就業規則に沿って設定しておきましょう。
(例:退職を申し出る場合は2か月前までに⇒2か月先の日付で設定)
4.実際の退職時期については、会社と相談しながら決めていきたい旨口頭で伝えてきましょう。
5.手紙やメールではなく、口頭で願い出ることも可能です。

【退職願 手紙雛形】

退職願

〇〇〇〇年〇月〇日

〇〇〇〇株式会社
代表取締役社長 〇〇 〇〇殿

〇〇部〇〇課
〇〇 〇〇 印

私儀

このたび、一身上の都合により、
〇〇〇〇年〇月〇日をもって退職いたしたく、
ここにお願い申し上げます。

 

 

以上

【退職願 メール雛形】

〇〇部 部長 〇〇 様

お疲れ様です。突然のメールで申し訳ありません。
実は、このたび退職を検討しております。
具体的に申し上げますと、〇〇〇〇を理由として〇月〇日に退職したいと思っております。
つきましては、この件でご相談に乗っていただきたく、
大変お忙しいところ申し訳ありませんが、何卒よろしくお願いいたします。

〇〇部 ○○課 〇〇 〇〇

「退職届」の作成方法

次に「退職届」については、退職するという確固たる意志を伝えるものになるため必ず書面で作成しましょう。また退職とは法的に言えば労働契約を解約するということであり、書面による作成は後々のトラブル防止にもつながります。

実際には、会社の方で予め決められた書式が用意されており、その書式で届け出るケースが多いです。

【退職届 作成のポイント】
1.宛名は社長名としましょう。(会社から指示がある場合は、指示された宛名で記入しましょう)
2.退職理由については「一身上の都合」として、文言は「退職いたします」と確定表現とします。
3.退職日については、会社と合意している場合は合意した退職日を記入しましょう。
(合意していない場合は、後述する手順③「退職届を出すタイミング」を参照してください)

.必ず書面で届け出ましょう。

【退職届 手紙雛形】
※会社に書式が用意されている場合は、そちらを活用しましょう

退職届

〇〇〇〇年〇月〇日

〇〇〇〇株式会社
代表取締役社長 〇〇 〇〇殿

〇〇部〇〇課
〇〇 〇〇 印

私儀

このたび、一身上の都合により、
〇〇〇〇年〇月〇日をもって退職いたします。

 

 

以上

手順③:「退職願」または「退職届」を出すタイミングを決める

ここまでの手順で「退職願」と「退職届」の違いについて知り、また書面も作成することができました。最後に大事なのがこれらの書面を出すタイミングの問題です。

この「退職願」や「退職届」のタイミングを知るには、「民法」と「就業規則(退職規定)」を知っておくことが大切です。民法はすべての人に共通ですが、就業規則は勤務先によって異なるので事前に確認しておくと良いでしょう。

【民法627条】(期間の定めのない雇用の解約の申し入れ)

  • 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。
    この場合において、
    雇用は解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
  • 期間によって報酬を定めた場合には、使用者からの解約の申入れは、次期以後についてすることができる。
    ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
  • 六箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、三箇月前にしなければならない。

【民法628条】(期間の定めのある雇用の契約解除)

  • 期間の定めのある雇用契約(有期労働契約)の場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに雇用契約を解除できます。

    ただし、この解除事由が、一方当事者の過失によって生じたものであるときは、損害賠償責任を負います

【就業規則 退職規定(例)】

1.労働者が次のいずれかに該当するときは、退職とする。
① 退職を届け出て会社が承認したとき、又は退職届を提出して14日を経過したとき
② 期間を定めて雇用されている場合、その期間を満了したとき
③ 第9条に定める休職期間が満了し、なお休職事由が消滅しないとき
④ 死亡したとき
2.従業員が自己の都合により退職しようとするときは、少なくとも2ヶ月前までに退職願を提出しなければならない。

わかりやすく言えば、法律においては、雇用期間の定めのない正社員の方が「退職届」を会社に提出(解約の申し入れ)すれば、その2週間後には退職できるということです。この時、会社の承諾は必要なく法律によって一方的に退職することができます。

また一方で、自己都合による退職の場合は、会社の就業規則により2週間よりも前倒しで「退職願」の提出を求められるケースがあります(概ね退職から2~3ヶ月前までに提出)

これは一方な退職(辞職)ではなく、会社と従業員との双方の合意をもって退職するという合意退職=円満退職を目指すのに必要であり、会社としてみれば「業務に支障がおきないように、人材の確保や業務の引き継ぎのための期間もあるので、なるべく早く願い出てください」というのが本音なのです。

「退職願」を期日までに提出しないと退職できないわけではありませんが、自己都合における円満退職を目指すのであれば、就業規則に従って前もって、退職の2~3ヵ月までには提出しておくのがベストな方法と言えるでしょう。

一方で雇用期間の定めのある契約社員やパートアルバイトの方の場合は、「やむを得ない事由」があればいつでも退職することができますが、こちらも就業規則によって「退職願」の提出が求められているのであれば、期限内に提出しておくのがベストです。

なお「やむを得ない事由」については、あまり身勝手な理由だといけませんが、結婚や育児、介護、配偶者の転勤や健康上の理由等、社会的にも認められるものであれば問題ないと考えてよいでしょう。

以上を踏まえて、「退職願」・「退職届」での提出スケジュールをまとめると以下のとおりとなります。

まとめ

実際に退職となると、健康保険や厚生年金保険などの社会保険の手続きも必要になったり、また一旦失業となると雇用保険への受給申請もあったり、また業務の引継ぎや会社への返却資料もあったりして、手続きが非常に煩雑となり大変です。そのためにも予め時間的な余裕は必要となりますので、退職届出も余裕のもったスケジュールで設定しておくのが良いでしょう。

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